低たんぱく・低カリウム・低リン・塩分3gの食事づくりに奮闘する在宅介護の日々
母が糖尿病、腎不全、心不全を抱えるようになってから、食事づくりは一気に難易度が上がりました。
塩分は1日3g、糖分は1日6g、低たんぱく・低カリウム・低リン。
数字だけを見ると想像がつきにくいかもしれませんが、実際に毎日向き合ってみると、これはかなり厳しい制限です。
「美味しいものが作れない」
そう感じて落ち込む日も、正直たくさんありました。
それでも、母が少しでも楽しんで食べられるようにと、今日も試行錯誤を続けています。
母の食事制限が、どれほど厳しいのか
在宅介護を始めて強く感じたのは、制限食は知識と気力の両方が必要 だということです。
塩分・たんぱく質・カリウム・リン、それぞれが単独ではなく、すべて連動しています。
ひとつ緩めると、別の数値が悪化する。
だからこそ、常に全体を見ながら調整する必要があります。
塩分1日3gの壁
塩分3gという制限は、想像以上に厳しいものです。
一般的な食事では、1食で3g近く使われてしまうことも珍しくありません。
塩分が増えると、腎臓が血液をろ過する負担が一気に増します。
ここは絶対に譲れない部分だからこそ、「美味しさ」との両立に悩む日が続きました
低たんぱくは、工夫との戦い
刺身なら2〜3切れ、肉はほんの数十グラム。
量だけを見ると、これで足りるのかと不安になります。
たんぱく質を抑える分、エネルギー不足にならないよう、MCTオイルやバターなどでカロリーを補う工夫が欠かせません。
低カリウムは「茹でこぼし」が必須
カリウムは生野菜や芋類に多く含まれています。
そのため、一度茹でて、湯を捨て、そこから調理するという手間が日常になりました。
ひと手間ですが、これを省くことはできません。
低リンも、日々の意識が大切
リンは加工食品に多く含まれています。
母の場合、できるだけ素材がシンプルなものを選び、原材料表示を細かく確認するようになりました。
美味しく食べてもらうために、おやつ作りにも奮闘
母は甘いものが大好きです。
でも糖分は1日6gまで。
量を少なくする、甘味を抑える、とろみをつける、刻む。
できることを組み合わせて、「食べたい気持ち」を大切にしています。
腎不全と食事|大切なのは「腎臓に負担をかけないこと」
腎臓のろ過機能が弱っているとき、一番大切なのは「数値を守ること」よりも負担をかけない食生活を続けること だと感じています。
高エネルギーは“たんぱく質以外”で補う
たんぱく質を減らすと、どうしてもエネルギー不足になります。
そこで、炭水化物と脂質を上手に使って調整しています。
塩分調整で知った、衝撃の事実
減塩しおを調べたとき、驚いたことがありました。
「減塩=塩化ナトリウムを減らし、塩化カリウムを使用」
腎不全ではカリウム制限があるため、減塩=安全ではない という事実を、身をもって知りました。
我が家の調味料は“特別仕様”
・低たんぱく食品
・低塩調味料
・塩分不使用ケチャップ
・卵不使用マヨネーズ
冷蔵庫の中は、まるで制限食専門店のようです。
食に悩むご家庭へ|少しでも役立つ情報を
高齢になると、腎臓や心臓の病気、高血圧を抱える方が増えます。
介護をしている家族にとって、食事の悩みは本当に深刻です。
私自身、毎日悩みながら作っています。
それでも、母が「美味しいね」と言ってくれると、それだけで救われます。
これからも、ゆっくり、丁寧に、母に寄り添った食事づくりを続けていきたいと思います。
よくある質問(FAQ)
Q1. 在宅介護での食事は、何を基準に考えればいいですか?
A.在宅介護の食事で大切なのは、「病気の制限」と「本人が無理なく食べられること」の両立だと、日々感じています。栄養バランスだけでなく、噛む力や飲み込む力、食欲の有無なども含めて考える必要があります。
実際に、母も最近はむせることが増えてきました。
医師や看護師さんの指示を土台にしながら、その人の状態に合った、続けられる食事を探していくことが大切だと思っています。
Q2. 腎不全や糖尿病がある高齢者の介護食事で、特に注意すべき点は何ですか?
A.塩分、たんぱく質、カリウム、リン、糖分など、気をつける点はたくさんあります。
ただ、どれか一つの数値だけを見るのではなく、全体のバランスを意識することがとても大切だと感じています。
自己判断で抱え込まず、主治医や訪問看護師さんに相談しながら調整することで、安心して食事づくりを続けることができています。
Q3. 介護中、塩分制限のある食事は本当に続けられますか?
A.正直に言うと、決して簡単ではありません。
それでも、低塩調味料や計算された介護食、レトルト食品を上手に取り入れることで、無理なく続けることができています。すべてを手作りで頑張ろうとせず、頼れるものは頼る。それも在宅介護を続けるために大切な選択だと感じています。
Q4. 介護食で低たんぱくにすると、栄養不足になりませんか?
A.低たんぱく食にすると、どうしてもエネルギー不足になりやすいと感じました。
そのため、たんぱく質以外からエネルギーを補う工夫をしています。
炭水化物や脂質をうまく使い、MCTオイルやバターなどを少量取り入れながら、全体のバランスを調整しています。
Q5. 「減塩食品」は介護食として安心して使えますか?
A.必ずしも「減塩=安心」とは言えないと感じています。
減塩食品の中には、塩分の代わりにカリウムを使っているものもあるため、腎臓に持病がある場合は注意が必要です。
我が家でも買い物中につい「減塩」の表示に目がいきますが、成分を確認するとリンやカリウムが多く、購入を見送ることがほとんどです。
Q6. 食事制限があっても、介護中に「食べる楽しみ」は守れますか?
A.完璧ではありませんが、工夫次第で守れると感じています。
量を減らす、刻む、とろみをつける、味のアクセントを工夫するなど、ほんの小さな工夫の積み重ねです。
それでも「美味しいね」と言ってもらえる瞬間があり、その一言に何度も救われています。
Q7. 介護の食事づくりに疲れたとき、どう気持ちを切り替えていますか?
A.一人で抱え込まないことを意識しています。
訪問看護師さんやヘルパーさんに話を聞いてもらったり、市販の介護食を取り入れたりすることで、気持ちが少し楽になりました。
完璧を目指すよりも、前向きに「続けられること」を優先する。
それが、今の私には一番大切だと感じています。

