日本の高齢化社会と家族の暮らし ― 「令和4年版高齢社会白書」から見える現状
内閣府が公表した「令和4年版高齢社会白書」によると、日本の高齢化率は28.9%。世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。特に65歳以上の世帯に目を向けると、令和元年時点で2,558万4,000世帯が65歳以上を含む世帯で、全世帯の49.4%を占めています。つまり、ほぼ半数の世帯が高齢者を含む生活を送っていることになります。
昭和55年当時は三世代同居が一般的で、全体の半数を占めていました。しかし令和元年では、夫婦のみの世帯や単独世帯がそれぞれ約3割を占め、65歳以上の一人暮らしも増加傾向です。男性は昭和55年の4.3%から令和2年には15.0%、女性は11.2%から22.1%と、着実に増えています。これは高齢者の生活環境が大きく変化していることを示していますね。

高齢者を取り巻くリスク ― 特殊詐欺と病気
さらに衝撃的なのは、オレオレ詐欺などの特殊詐欺の被害者の9割弱が65歳以上という現実です。年齢を重ねることで、生活上のリスクや孤独、情報への対応力の低下が詐欺被害に直結することも少なくありません。
高齢者がかかる病気の中で最も多いのは認知症や統合失調症です。これらは日常生活に大きな影響を与えます。離れて暮らす家族がいる場合、日々の変化に気づくことが難しくなるため、生活の質を維持するには創意工夫が必要ですよね。要介護の方については、ケアマネージャーさんと密に連絡を取り、最適なケア計画を組むことが非常に重要です。

介護は人生の一部 ― 自分らしい選択を重ねる
私自身、高齢者の暮らしや介護に関わる中で、介護は単なる「世話」ではなく、人生の大きなテーマの一つであると感じています。母と一緒に暮らしていることで、日々の小さな変化に気づきやすく、安心して見守ることができます。しかし、離れて暮らす方々は、目が届かない分、日常を充実させる工夫をするしか術がありません。
介護を通して気づいたのは、「人は限りを知ることで初めて自分の人生を見つめ直す」ということです。介護の形は一つではなく、その時々で最善だと思える方法を選び、試しながら進めていくことがとても大切だということを母の介護を通して学びました。たとえ結果がどうであっても、自分で悩んで出した結論なら後悔は少ないはずです。
高齢社会を生きる上で大切にしたいこと
高齢化率が高まり、一人暮らしの高齢者も増える中、私たちはどう暮らしを守るかを考える必要があります。家族が近くにいる場合は、日々の変化に気づき、健康や安全を支えることができます。離れて暮らす場合は、コミュニケーションやサポート体制を工夫することが不可欠です。さらに、認知症や病気のリスクに対して、介護者自身が学び、情報を集め、冷静に対応することが安心につながります。
介護や高齢者との暮らしは、人生の中で避けられない経験です。しかし、介護される側、介護する側ともに、日々の小さな喜びや選択を大切にすることで、豊かな時間を積み重ねることができます。私にとって、介護は人生の一部であり、自分らしく生きることの延長線上にあります。限りある時間を大切に、日々最善の選択を積み重ねていきたいと思っています。
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