在宅介護を続けていると、
体や気持ちの負担だけでなく、お金の不安がじわじわと大きくなっていきます。
- 介護サービスの利用料
- おむつや介護用品
- 医療費や通院費
一つひとつは少額でも、毎月続くことで「この先も大丈夫だろうか」と感じる方は少なくありません。
在宅介護には、条件に当てはまれば
自己負担が戻ったり、軽くなったりする公的制度があります。
このページでは、
在宅介護をしている家庭が利用できる
お金に関する支援制度を、できるだけ分かりやすく整理します。
在宅介護で「お金の負担」が増えやすい理由
在宅介護では、次のような理由で出費が重なりやすくなります。
- 介護保険サービスの自己負担が毎月かかる
- 医療と介護を同時に利用するケースが多い
- 生活環境を整えるための費用が必要になる
一方で、これらの負担を軽くする制度は 自動的には案内されません。
「知らなかった」「聞いていなかった」だけで、本来使えたはずの制度を見逃していることもあります。
在宅介護で使える主な公的支援制度
高額介護サービス費制度
介護保険サービスの自己負担額が、1か月の上限額を超えた場合に、超過分が払い戻される制度です。
- 世帯の所得に応じて上限額が決まる
- 月ごとに計算される
- 申請が必要な場合がある
毎月の支払いが重く感じている場合は、一度確認する価値があります。
参考リンク(公式)
高額医療・高額介護合算療養費制度
医療と介護の両方を利用している家庭向けの制度です。
- 1年間(8月〜翌7月)の負担を合算
- 上限を超えた分が払い戻される
- 要介護4〜5の家庭で該当しやすい
医療費と介護費の両方がかかっている場合、見逃されやすい制度の一つです。
参考リンク(公式)
▶︎ 厚生労働省高額医療・高額介護合算療養費制度について(外部サイト)
居宅介護住宅改修費・福祉用具購入費
在宅介護を続けるために必要な環境整備を支援する制度です。
- 手すりの設置
- 段差解消などの住宅改修
- 入浴用椅子などの福祉用具購入
最大20万円まで(自己負担1〜3割)の支給が受けられます。
※ 事前申請が必要な点には注意が必要です。
参考リンク(公式)
▶︎ 厚生労働省 介護保険における住宅改修の概要(PDF)(外部サイト)
特定福祉用具とは何か?
福祉用具には、レンタルするものと購入するものがあります。
特定福祉用具の購入とは、できるだけ自宅で、その人らしい生活を続けられるように、入浴や排泄の場面で使う福祉用具を、介護保険を使って購入できる制度です。
これらは「特定福祉用具」と呼ばれていて、
- 直接、体に触れるもの
- 他の人が使ったものを使うことに抵抗を感じやすいもの
- 使うことで形や状態が変わり、繰り返し使えないもの
といった理由から、レンタルではなく「購入」が前提になっています。
たとえば、入浴用の椅子や排泄に使う用具などがこれにあたります。
特定福祉用具を使うことで、本人にとっては「できること」が少し増え、家族にとっては、介助の負担が軽くなる場面もあります。
無理に我慢するのではなく、道具の力を借りながら、暮らしと介護を少し楽にしていくための制度だと感じています。
参考リンク(公式)
▶︎ 厚生労働省 介護保険における福祉用具(PDF)(外部サイト)
▶︎ 厚生労働省 福祉用具貸与・販売の流れ(PDF)(外部サイト)
社会福祉法人等による利用者負担軽減制度
低所得で生活が困難な方を対象に、介護サービス費の自己負担が軽減される制度です。
- 食費・居住費を含む場合がある
- 対象条件や実施状況は自治体によって異なる
該当すれば負担が大きく軽くなるため、条件だけでも確認しておくと安心です。
参考リンク(公式)
▶︎ 厚生労働省 利用者負担額の軽減制度事業 (PDF)(外部サイト)
医療費控除(介護分)
一定の介護サービス費は、確定申告で医療費控除として申告できる場合があります。
- 訪問介護・通所介護などが対象になることがある
- 年に一度の見直しで負担軽減につながる
すべてが対象になるわけではありませんが、「対象になるかどうか」を知るだけでも意味があります。
参考リンク(公式)
制度は「一人で調べなくていい」
これらの制度は、すべてを自分で理解し、手続きする必要はありません。
- ケアマネジャー
- 地域包括支援センター
に「お金の負担が不安で…」とそのまま伝えるだけで大丈夫です。
制度の確認や申請の流れを、一緒に整理してもらうことができます。
まとめ|知っているだけで、選択肢は増える
制度を知っても、
「それでも気持ちがつらい」「介護の負担そのものが重い」
と感じることもあるかもしれません。
在宅介護の負担を軽くするために、私自身が実際に試してきた考え方や工夫は、
別ページでまとめています。
▶ 在宅介護の負担を軽くする方法|一人で抱え込まないためにできること
在宅介護のお金の不安は、我慢や節約だけで解決するものではありません。
- 知る
- 相談する
- 使える支援を使う
それだけで、負担が軽くなることもあります。
「今すぐ使うかどうか」ではなく、「選択肢として知っている」それだけでも、在宅介護は少し続けやすくなります。
在宅介護のお金の問題は、
介護の一部分でしかありません。
暮らし全体として在宅介護をどう捉え、どう続けていくかについては、
入口ページでまとめています。

