物価高の中で、介護費がじわじわ苦しくなっていませんか
最近、スーパーに行くたびに
「また値上がりしてる…」
そう感じることが増えました。
食費や光熱費だけでなく、在宅介護をしていると、介護費そのものが静かに、でも確実に重くなっていると感じます。
おむつ、パッド、介護食。
デイサービスの利用料や通院費。
どれも「必要だから使っているもの」で、簡単に削れるものではありません。
それでも、
「このままで大丈夫なのかな」
「これ以上上がったら、どうしよう」
そんな不安が頭をよぎることはありませんか。
この記事では、
介護の質を落とさず、介護者が無理をしすぎないための節約の考え方と、今日からできる見直しポイントを、実体験を交えながら整理していきます。
節約=我慢、ではありません。
「続けるために整える」視点で、いま一度見直してみませんか。
物価高騰で、介護費はどこが一番きつくなる?
毎月必ずかかる「固定費」が重くのしかかる
在宅介護の費用でつらいのは、毎月必ず出ていく固定費です。
たとえば、
- おむつ・パッド
- 介護用の下着や防水シーツ
- 介護食・とろみ剤
- 医療機関への通院費又は訪問医療費
- デイサービスや訪問サービスの利用料
一つひとつは「必要な出費」でも、
積み重なると月単位では大きな金額になります。
特に物価高騰の影響は、
「気づいたら少しずつ上がっている」
という形で現れるため、余計に不安が増します。
節約したいけれど「削れない」介護ならではの気持ち
介護費の節約が難しい理由のひとつに、
削ることへの罪悪感があります。
「これを減らして、本人が困らないだろうか」
「安全や快適さを犠牲にしていないだろうか」
介護は、ただの生活費ではありません。
相手の体調や尊厳にも直結するからこそ、
「節約」という言葉が重く感じられるのだと思います。
だからこそ大切なのは、削ることではなく、整えることです。
介護中でも無理なくできる節約の考え方
「減らす」より「重なりを減らす」
介護費を見直すとき、
いきなり「どれをやめるか」を考える必要はありません。
まず見てほしいのは、
- 同じ役割のものを重複して使っていないか
- 使い切れていないままストックが増えていないか
たとえば、
- 吸収量が合っていないパッドを何枚も使っている
- 不安で多めに買いすぎて、結果的に余らせている
こうした「ズレ」を整えるだけでも、出費が自然と落ち着くことがあります。
「我慢しない節約」を基準にする
介護中の節約で一番避けたいのは、介護者が無理をしてしまうことです。
- 安いけれど、使いづらくてストレスが溜まる
- 手間が増えて、疲れが倍になる
- 心に余裕がなくなる
それでは、節約が長続きしません。
続けられるかどうか。それが、いちばん大切な基準です。
今日からできる介護費の節約術【実践編】
① 介護用品は「量」より「合っているか」を見直す
おむつやパッドは、
「たくさん使えば安心」というものではありません。
実は、
- サイズが合っていない
- 吸収量が足りていない、または過剰
- 体型や状態の変化に合っていない
こうした理由で、
必要以上に使ってしまっているケースも多いです。
定期的に、
- 今の状態に本当に合っているか
- 一回あたりの使用枚数は適切か
を見直すだけでも、結果的に使用量が減ることがあります。
紙おむつや介護用品は、毎月必ずかかる出費だからこそ、積み重なると家計への負担が大きくなります。
「仕方ない」と思われがちですが、介護保険とは別に、自治体独自の助成制度が使える場合もあります。
紙おむつ代の負担を軽くできる制度について、こちらで詳しくまとめています
② デイサービスや介護サービスは「相談前提」で考える
サービス費用が気になるとき、
「減らさなければ」と思いがちですが、
まずは相談することが大切です。
- 今の利用内容は状態に合っているか
- 他の組み合わせは考えられるか
- 一時的な調整は可能か
相談=削減、ではありません。
むしろ、
無駄な負担を減らすための見直しにつながることも多いです。
③ 介護食は「全部市販」にしなくていい
介護食は便利ですが、
毎回すべてを市販に頼ると、費用はかさみます。
- 家庭の食事をやわらかく調整する
- とろみを工夫する
- 無理のない範囲で手作りを取り入れる
「できる日だけ」「一品だけ」でも十分です。
完璧を目指さず、置き換えられる部分だけ置き換える。
それだけでも違ってきます。
④ 制度や控除を「使い忘れていないか」確認する
介護に関する支援制度は、
知らないと使えないものが多いです。
- 高額介護サービス費
- 医療費控除
- 地域独自の助成や支援
すべてを把握する必要はありませんが、「こういうものがある」と知っておくだけでも、相談先につながりやすくなります。
介護が始まると、気づかないうちに負担になりやすいのが介護保険料です。
実は、条件によっては介護保険料そのものを軽くできる場合があります。
条件によっては、減免や免除を受けられる制度があり、知らずに払い続けている方も少なくありません。

在宅介護が始まると、水道代や下水道料金が以前より増えたと感じる方も多いと思います。
実は、自治体によっては在宅介護世帯向けの水道料金の福祉減免制度が用意されている場合があります。
在宅介護世帯向けの水道料金減免制度については、こちらで整理しています

節約より大切にしたい「介護を続ける視点」
介護者の生活が崩れると、続かない
節約を意識しすぎて、
- 休めなくなる
- 心がすり減る
- イライラが増える
こうした状態になると、
結果的に介護そのものがつらくなってしまいます。
介護を続けるためには、
介護する側の生活も守られていることが欠かせません。
お金の不安は、一人で抱え込まない
介護費の悩みは、とても個人的で、
人に話しづらいものです。
でも、
- ケアマネジャー
- 地域包括支援センター
- 家族
に少しだけでも共有すると、「考える材料」が増えます。
一人で抱え込まなくていい。
それも、介護を続けるための大切な工夫です。
介護にかかる費用は、毎月の支出だけでなく、確定申告で負担を軽くできるケースもあります。
条件を満たせば、紙おむつ代が医療費控除の対象になることもあります。
確定申告で負担を軽くできる可能性については、こちらで詳しく書いています

まとめ|節約は「削る」ことではなく「整える」こと
物価高の中で、介護費が不安になるのは、とても自然なことです。
節約は、何かを我慢することでも、頑張り続けることでもありません。
- 今の出費を見直す
- 無理のない形に整える
- 続けられる状態をつくる
それだけで十分です。
介護を続けているあなた自身の生活も、大切にしていい。
今日できる小さな見直しが、明日の安心につながることを願っています。
よくある質問(物価高騰と介護費について、気持ちの不安に答えるFAQ)
Q1. 介護費を節約しようと考えること自体、冷たいことなのでしょうか?
A. そんなことはありません。
介護を続けるためには、介護する側の生活が守られていることがとても大切だと思います。
「このままで大丈夫かな」「少しでも負担を減らしたい」と考えるのは、
大切な人を思っているからこその自然な気持ちだと思います。
節約は、介護をおろそかにすることではなく、続けるための工夫だと思っています。
Q2. 節約すると、介護の質が下がってしまいそうで不安です。
A. 無理に削る必要はありません。
この記事でお伝えしている節約は、「我慢」ではなく「整える」ことです。
合っていない介護用品を見直したり、制度の使い忘れがないか確認したりするだけでも、介護の質を落とさずに負担を軽くできる場合があります。
Q3. 制度や助成って、本当に使っていいものなのでしょうか?
A. 使って大丈夫です。
介護に関する制度や減免は、困っている人のために用意されています。
知らずに我慢し続ける必要はありません。
「うちは対象になりますか?」と聞いてみるだけでも、十分な一歩です。
Q4. どこに相談すればいいのか分からず、動けずにいます。
A. 最初は身近な相談先で大丈夫です。
一人で答えを出そうとしなくていい場所があります。
- ケアマネジャー
- 地域包括支援センター
- 市区町村の福祉窓口
すべてを整理してから相談しなくても構いません。
「お金のことが少し不安で…」という一言からで大丈夫です。
Q5. 他の人はうまくやっているように見えて、落ち込むことがあります。
A. 比べなくて大丈夫です。
介護の状況も、家計も、支えの有無も、人それぞれ違います。
「今日一日を無事に終えた」それだけでも、十分に頑張っていると思います。
Q6. 先のことを考えると、不安でいっぱいになります。
A. 先のことまで考えなくて大丈夫です。
介護は長く続くこともありますが、今は「今日をどう乗り切るか」だけを大切にしてもいいと思います。
小さな見直しや、小さな安心を重ねることが、結果的に未来を支えてくれます。


