在宅介護を考え始めたとき、多くの方がまず気になるのが
「在宅介護には、どんなメリットがあるのか」という点ではないでしょうか。
施設と比べてどうなのか。
家で介護を続けることは、本当に本人のためになるのか。
そして、介護する側はやっていけるのか。
このページでは、制度や理想論ではなく、
要介護4の母と暮らす中で、私自身が在宅介護を続けてきて感じた“実感としてのメリットを整理しています。
正解を示すページではありません。
迷っている途中で、少し立ち止まるための一枚として読んでいただけたらと思います。
在宅介護のメリットは「楽になること」ではない
最初にお伝えしておきたいのは、
在宅介護のメリットは「介護が楽になること」ではない、ということです。
在宅介護は、決して負担が軽い選択ではありません。
時間も、体力も、気持ちも使います。
それでも在宅介護を選び、続けている人がいるのは、
「楽さ」では測れない価値を感じているからだと思っています。
在宅介護のメリット① 暮らしが途切れない
在宅介護の一番大きなメリットは、
本人にとって、これまでの暮らしを大きく変えずにいられることだと感じています。
- 住み慣れた家。
- 見慣れた景色。
- いつもの生活リズム。
母の場合、入院中は表情が硬くなり、無表情に近い顔つきになりました。
食欲や会話も減り、目に感情の動きが感じられず、一点を見つめているような状態が続いた時期もあります。
正直、「このまま戻れないのでは」と不安になるほどでした。
自宅に戻ると、少しずつ笑顔が戻り、口数も増え、眼差しにも温度のようなものが感じられるようになりました。
環境が変わらないことは、本人の安心だけでなく、
見守る家族の気持ちを支えてくれる面もあります。
在宅介護を選ぶ理由は人それぞれ違います。
けれど「暮らしを続けたい」という思いが、選択の中心にある方も多いのではないでしょうか。
在宅介護のメリット② 本人の「役割」が残る
在宅介護では、たとえ介助が必要になっても、本人の中に「役割」が残りやすいと感じています。
- 食事の時間を一緒に決めること。
- 声をかけられる存在でいること。
- ただ、そこにいること。
大きなことではなくても、「自分はまだ暮らしの一部でいられる」という感覚は、
本人の気持ちを支えているように見えます。
在宅介護のメリット③ 家族が変化に気づきやすい
在宅介護では、日々の小さな変化に気づきやすくなります。
- 食欲が落ちていないか。
- 眠り方がいつもと違わないか。
- 表情や声のトーンに変化はないか。
一緒に暮らしているからこそ見える変化があり、それが早めの受診やケアの見直しにつながることもありました。
在宅介護のメリット④ 介護の形を調整できる
在宅介護は、「こうでなければならない」という形がありません。
- デイサービスを増やす。
- 訪問サービスを減らす。
- 一時的に休む。
その時々の状態に合わせて、介護の形を調整できます。
サービスは、使い切らなくてもいい。
足りなければ足していい。
この柔軟さは、在宅介護ならではのメリットだと感じています。
在宅介護のメリット⑤ 後悔が少ないと感じる人もいる
在宅介護が正解だとは思っていません。
けれど、「納得できる選択だった」と感じる人は少なくないと思います。
できる範囲で向き合った。
悩みながらも、その時の最善を選んだ。
そう思えることが、あとから自分を支えてくれることがあります。
在宅介護のメリットだけを見て決めなくていい
もちろん、在宅介護にはデメリットもあります。
負担が大きくなる場面もあります。
だからこそ、メリットだけで決めなくていい。
知ったうえで、選べばいい。
全体像を整理したページはこちらです👇
▶ 在宅介護とは?メリット・デメリットと、私が感じた「暮らしとしての介護」
デメリットを整理したページはこちらです👇
▶在宅介護のデメリットとは?家で介護を続けて感じた5つの良さ【体験から】
まとめ|在宅介護のメリットは「続けられた」という実感
在宅介護のメリットは、
「楽かどうか」では測れません。
その人の暮らしに合っていたか。
無理のない形で、続けられたか。
その実感が、在宅介護のいちばんの価値なのかもしれません。
このページが、迷っている途中のあなたの考えを、少し整理するきっかけになれば幸いです。

