終末介護10か月目の穏やかな日常と紫色尿バッグ症候群の体験

終末期在宅介護中の母がベッドの上で穏やかに手を振っている様子
目次

近況報告

昨年9月に母が退院してから10か月が経過しました。退院前には危篤で家族全員が病院に飛んでいく場面もあり、当初はお正月までは厳しいと言われていましたが、最近は状態も安定しています。回復は望めないものの、細く長く安定を保つ「細い糸を長く引っ張る」ような介護の日々です。

日常生活の工夫

母との時間を大切に

母と一緒に昔のドラマを見たり、料理を作ったり、植物の世話をしたりしています。すぐ忘れてしまうこともありますが、会話の量を意識的に増やすことで、ぼーっとする時間が少なくなってきました。

ひ孫の誕生を楽しみに

今年は、9月に長男に赤ちゃんが誕生し、11月に次男の子どもが誕生予定で、母は楽しみにしています。現在はひ孫が4名で、お正月には6名に増える予定です。毎朝の朝食時には動画を撮り「本日のおばあちゃん」として家族LINEグループに送信。家族も笑顔になるひと時です。

訪問介護と外出

訪問看護師さんやリハビリスタッフ、ドクター、訪問入浴、マッサージの方々誰かしらに毎日お世話になりながら、穏やかな日々を過ごしています。私が外出できるのは月に2~3回程度で、お嫁ちゃんが母を見てくれるので安心して任せられますが、母は私がいないと食事をほとんど取らないため、外出後はすぐに戻る形です。

美容ケアで気分アップ

今は1日、1日をいろいろな工夫をしながら過ごしているのですが、先日訪問美容でパーマをかけてくださる方がいらしたので、自宅で母の髪をカットして頂き、パーマも自宅でかけてもらいました。なかなかいい感じになっています。

先日訪問美容で母の髪をカット・パーマしてもらい、自宅での美容ケアも導入。週に何回か美容の日を設け、鏡の前で二人でシートパックをしたり美容液を塗ったりして楽しんでいます。母の気分も上がり、顔色も良く、血中酸素濃度も安定。鼻酸素も今は外した状態で過ごすことができています

初めての体験「紫色尿バッグ症候群」

症状と原因

ある日、母の尿道カテーテル バックのおしっこが紫色で驚きました。これは「紫色尿バッグ症候群」と呼ばれるもので、尿路カテーテル使用時に起こります。尿中のインジカンが特定の細菌によってインジゴブルー(青)とインジルビン(赤)に変化し、尿バッグやカテーテルに付着することで紫色に見えるのです。尿自体が紫色になるわけではありません。

対応と安心

初めて見た際は血尿かと心配しましたが、訪問看護師さんが確認して問題なし。発熱や尿の混濁がなければ治療は不要です。ネットで調べると意外にメジャーな症状であることがわかりました。

日常のボケ防止と生活の工夫

ネットショッピングで楽しむ

最近買い物に出かける事がほとんどなく、外出が難しい母のため、ネットショッピングも一緒に楽しむようにしています。

最近は母の夏掛けを選び、一緒に柄を確認して購入。お気に入りが増え、楽しみが広がります。先日も母の夏掛けを新調する際柄を一緒に選んであれがいいかな?これにがいいかな?と言いながら今回は、高島縮の夏掛けを母が選び購入しました。

食事の工夫

夕食は「今日何食べたい?」から始め、日常の小さな決定も母と相談。最近はナスの煮浸しや餃子など、母の好みに合わせて料理しています。

夕ご飯も今日何食べたい?から始まり、日常の小さいことも相談して決めるように心がけています。
本日の夕飯はナスの煮浸しと餃子(笑)
食事の量は減りましたが普通のご飯食べられています。

母の今の楽しみとしたい事

  • 母の今の一番の楽しみはひ孫の顔を見ること。あと2ヶ月もうすぐです。
  • メガネ屋さんに行って新しいメガネを作ること。最近今のメガネの度が合わなく作り直したいとの事でメガネ屋さんに行くのにリハビリ頑張っています。
  • 今、昔のドラマ「渡る世間に鬼ばかり」を楽しみに見ています。私も一緒に見ることも多いですが、昭和のドラマで、懐かしさと昭和と令和の文化の違いを感じます。
  • 孫の店に食事に行くこと。

今日1日どう過ごすか?
最近毎日考えるようになりました。少しでも楽しく過ごすためにはやっぱり企画力と外部協力が大事ですね(笑)

まとめ

終末介護になって10か月目、母との穏やかな日常は、小さな工夫や外部サポートによって支えられています。「紫色尿バッグ症候群」のような驚きもありましたが、家族と楽しむ時間や美容・食事の工夫で笑顔が増えています。これからも母と共に、日々の暮らしを大切にしていきたいと思います。

よくある質問(FAQ)

Q1. 紫色尿バッグ症候群とは何ですか?

A.尿道カテーテルを使用している方に見られることがある現象で、尿バッグやカテーテルが紫色に見える状態です。
尿道カテーテルを留置している方の蓄尿バッグが紫色に染まる現象で、便秘と尿路感染が重なった際に、尿中のインジカンという物質が細菌によって分解されて、色素(インジゴブルー・インジルビン)がバッグに沈着することで発生すると訪問医師に説明を受けました。尿自体が紫色になるのではなく、バッグが変色するもので、発熱などの症状がなければ治療の必要はないことが多いそうですが、背景にある便秘や尿路感染対策が重要だそうです。

Q2. 紫色尿バッグ症候群は危険な症状ですか

A.発熱や尿の濁り、痛みなどの症状がなければ、緊急性は低いそうです。ただし初めて見ると驚くため、必ず訪問看護師や医師に確認することが大切です。我が家も初めて見た時は血尿かと思い大騒ぎしました。

Q3. 終末介護中でも穏やかな日常を保つ工夫はありますか?

A.大きなことをしなくても、会話を増やす、好きなドラマを見る、写真を見る、美容や身だしなみを整えるなど、小さな楽しみを積み重ねることが心身の安定につながるので、そのために必要な働きかけをしていく事はとても大切だと思います。

Q4. 在宅終末介護で訪問サービスはどのように活用できますか?

A.訪問看護、訪問リハビリ、訪問入浴、訪問ヘルパー、訪問美容などを組み合わせることで、家族の負担を軽減しながら本人の生活の質を保つことができます。毎日誰かが関わる体制は安心感につながるので、ケアマネージャーさんに相談してBESTと思われる介護計画を立てる事をおすすめします。

Q5. 介護中、外出がほとんどできない場合の気分転換方法は?

A.短時間の外出を家族に任せて行うほか、植物を育てる、ネットショッピングや動画鑑賞を一緒に楽しむなど、家の中でできる気分転換は様々あります。

Q6. 終末介護で家族が気をつけるべきことは何ですか?

A.介護される側だけでなく、介護者自身の体調管理と休息が最優先です。一人で抱え込まず、訪問サービスや家族の協力を積極的に頼ることが大切です。

Q7. 高齢の親が「楽しみ」を持ち続けることは意味がありますか?

A.はい、もちろんあります。家族の訪問を楽しみにするとか、ひ孫の誕生を楽しみにする、外出の目標を持つなど、先の楽しみがあることは生活意欲や精神的な安定にとても深い関わりがあるそうです。

終末期在宅介護中の母がベッドの上で穏やかに手を振っている様子

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90代の母を在宅介護する筆者

いとう よしみ

90代・要介護4の母を自宅で介護しながら、実体験をもとに
「無理をしない在宅介護の工夫」を記録・発信しています。

介護の現場で本当に役立った
介護保険サービスの使い方、在宅介護に便利なグッズ、
生活を少し楽に整える工夫を、体験ベースでわかりやすくまとめています。

同じ立場の家族介護者が、
「自分だけじゃない」と感じ、
少しでも気持ちを軽くできるような情報を大切にしています。

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