—在宅介護を続ける中で限界を感じたあなたへ—
「もう介護は無理かもしれない」
この言葉が頭に浮かんだとき、多くの方がまず自分を責めてしまいます。
「私が弱いから」
「もっと頑張れる人もいるのに」
「ここで投げ出したら、ひどい人間なんじゃないか」
けれど、はっきり言えることがあります。
その感情は、弱さではありません。
それは、ここまで本気で向き合ってきたからこそ、心と体が出している、とても正直なサインです。
在宅介護をしている多くの人は、「もう限界」と口にする前に、何度も飲み込み、何度も踏みとどまり、
泣きたい気持ちを押し込めながら日々を続けています。
このページでは、在宅介護の中で「無理」を感じやすい場面を整理しながら、その気持ちとどう向き合えばいいのかを、体験に近い目線で考えていきます。
このページでは、在宅介護の中で「無理」を感じやすい場面を整理しながら、その気持ちとどう向き合えばいいのか、そして心を守るために明日からできる小さな選択について、私の体験を交えてお伝えします。
なぜ在宅介護で「もう無理」と感じてしまうのか
1. 終わりが見えない「介護の日常」
在宅介護が始まると、生活の中心は、少しずつ、確実に介護へと寄っていきます。
起きる時間、食事の準備、外出のタイミング。
すべてを「相手の状態」に合わせる日々。
最初は
「できることは自分でやりたい」
「家で過ごさせてあげたい」
そんな思いが自然に湧いてきます。
けれど気づけば、家事も、仕事も、自分の時間も後回しになり、一日が終わったあとに、「今日は自分のために何もできなかった」と感じる日も増えていきます。
特に夜間の介護が続くと、休息が細切れになり、心も体も回復しきらないまま次の日を迎えることになります。
終わりが見えない日常は、それだけで人を追い込んでいきます。
2. 認知症介護による「見えない緊張感」
認知症の介護が始まると、負担の質が大きく変わります。
・🚶♀️ 外へ出て自分がどこにいるかわからなくなる
・👛財布や大切な物を持ち出してしまう
・🍚食事をしたことを忘れ、何度も要求する
・🌙夜中に起きて部屋を歩き回る
こうした行動は、本人なりの不安や理由があって起きているものです。
けれど、それを毎回冷静に受け止めるには、介護者側に大きな心の余裕が必要です。
「次は何が起きるだろう」
「目を離したら危ないかもしれない」
そんな緊張状態が続くと、知らないうちに心が張りつめたままになります。
3. 常に何かに備える「家を離れられないプレッシャー」
在宅介護をしていると、ほんの短時間の外出でさえ、心から安心できなくなります。
・⚠️ 転倒しないだろうか。
・⚠️ 誤嚥は起きないだろうか。
・⚠️ 体調が急変したらどうしよう。
・⚠️ 電話が鳴るたびに、胸がざわつく。
その状態が続くと、「常に何かに備えている感覚」が日常になります。
この緊張は、想像以上に心を疲れさせます。
積み重なる「介護疲れ」の正体
身体的な負担と睡眠不足のリスク
介護は、気力だけでなく体力も必要です。
移乗、入浴、排泄介助。
どれも腰や膝、肩に負担がかかります。
無理を重ねれば、介護者自身が体を壊してしまうことも珍しくありません。睡眠不足が続くと、判断力や集中力も落ちていきます。
「疲れている自覚がないまま、限界に近づいている」それが、介護疲れの怖さです。
責任感が強い人ほど陥りやすい「完璧主義の罠」
在宅介護をしている方には、責任感が強く、真面目な人が多いと感じます。
😣「自分がやらなければ」
😣「ちゃんとしなければ」
その思いが強いほど、完璧を目指してしまい、誰かに頼ることが後回しになります。
けれど、「無理だ」と感じることは、諦めではありません。
それは、心と体が出しているとても大切なサインです。
限界を感じることは「自分を守るための大切なサイン」
在宅介護を続けていると、「もう無理かもしれない」「これ以上は続けられない」と感じる瞬間が、ふと訪れることがあります。
そんな気持ちが湧いてくると、「自分は弱いのではないか」「もっと頑張らなければいけないのでは」と、自分を責めてしまう方も少なくありません。
けれど、限界を感じることは決して悪いことではありません。
それは、心や体が「これ以上無理をすると危険だよ」と知らせてくれている、大切なサインです。
介護は、体力だけでなく、気力や判断力、感情のコントロールまで使い続ける行為です。
眠れない日が続いたり、緊張が抜けない時間が長くなったりすると、知らないうちに疲労は蓄積していきます。
その結果として現れるのが、「限界」という感覚です。
このサインを無視して頑張り続けてしまうと、介護者自身が体調を崩したり、気持ちが折れてしまったりすることもあります。
そうなってしまってからでは、立て直すのに時間がかかってしまいます。
限界を感じたときは、「もうダメだ」と諦める合図ではありません。
「ここで立ち止まっていい」「助けを借りていい」という、自分を守るための合図です。
私も、母の夜尿が続いて一睡もできなかった翌朝、洗濯機が回る音を聞いただけで、涙が止まらなくなったことがありました。今思えば、あれが私の「限界サイン」だったのだと思います。
介護を続けるためにも、まずは介護者自身の心と体を守ること。
その選択は、逃げではなく、長く続けるための大切な判断だと、私は思っています。
介護を長く続けるための「自分を守る選択肢」
サービスや周囲を頼ることは「逃げ」ではない」という考え方
介護を続けるうえで、何より大切なのは、介護者が倒れないことです。
そのために、選択肢を持っていてください。
訪問介護やデイサービスを使う
ケアマネジャーに正直に負担を伝える
ショートステイで数日休む
家族や友人に気持ちを話す
「愚痴」でも構いません。
言葉にすることは、立派なセルフケアです。
完璧を目指さなくていい。
できる範囲で続けることが、いちばん長続きします。
最後に:あなたはもう、十分すぎるほど頑張っています
介護は、「誰かの人生」と「自分の人生」を同時に抱えて進む時間です。
一人で抱え込まないでください。
助けを借りることは、逃げではありません。
それは、大切な人と、そして自分自身を守るためのとても勇気のある選択です。
ここまで読んだあなたは、もう十分、向き合ってきました。
少し立ち止まっても、大丈夫です。
もし今、この記事を読みながら涙が止まらないという方は、まずは深呼吸をして、
温かい飲み物を一口飲んでください。
それから、こちらの⬇︎
▶︎ 負担を軽くする方法|一人で抱え込まないためにできることの記事を眺めてみてください。
「あ、こんな手もあるんだ」と知るだけで、少しだけ心に隙間ができるかもしれません。

