はじめに ― 在宅介護の一年を振り返り、今の暮らしを見つめて
5月の連休が近づくたび、「この一年も本当にあっという間だったな」と感じます。母が要介護4となり、在宅介護が本格的に始まってから、私の生活は大きく変わりました。
私は、介護の経験がほとんどなかったため、最初は手探りの連続で、「どうすれば安心して穏やかに過ごしてもらえるだろう」と毎日のように考えながら過ごしてきました。
骨折や入院をきっかけに介護サービスを利用し始め、当時はコロナ禍で面会も制限されるなど、不安を抱える場面も多くありました。退院後は認知面の変化が目立つようになったものの、自宅で会話が増えるにつれて、少しずつ笑顔が戻ってきたように感じます。ケアマネジャーさんのサポートもあり、現在は在宅介護サービスを組み合わせながら、無理のない介護体制に落ち着いています。
母が利用している介護サービス ― 在宅介護の生活リズム
現在は、次の介護サービスを組み合わせて暮らしています。
- デイサービス … 週3回
- 訪問入浴 … 週2回
- 訪問リハビリ … 週1回
- 介護用品レンタル
以前、別のデイサービスを短期間でやめてしまった経験があったため、最初は不安もありました。しかし、職員さんとの交換ノートや送迎時の報告で様子を共有していただき、次第に安心して送り出せるようになりました。
今では、母が楽しそうな表情で帰ってくる姿を見るたび、「ここで過ごす時間が、母の心と体の支えになっている」と感じています。
デイサービスでの交流が、母の元気につながっている
工作や運動、手芸、会話の時間。
母は、スタッフの方や利用者さんとの交流を楽しんでいるようです。
「デイサービスで肩を回したり手を動かしてるから、動きやすくなった気がするの」
そんな母の言葉に、思わず笑ってしまいました。
認知症の影響で、
- 会話の内容を覚えていられない
- 孫や曾孫の名前が出てこない
そんな場面は増えました。
それでも私は、「今この瞬間を一緒に楽しく過ごせているなら、それでいい」と思うようになりました。
完璧でなくても、笑顔でいられる時間こそ、在宅介護で最も大切にしたい時間だと感じています。
訪問リハビリと身体の変化 ― 少しずつ前向きに動けるように
訪問リハビリにも前向きに取り組んでおり、半年前と比べると、体の動きが少し軽やかになったように感じています。認知機能の変化はある一方で、「体は以前より動けている」という実感があり、人の心と体は必ずしも同じペースで変化するわけではないのだと感じます。
できなくなったことだけを見るのではなく、「今できていること」に目を向け、小さな前進を積み重ねること。
その積み重ねが、母にとっても、介護をする私にとっても、前向きに過ごすための支えになっています。
訪問入浴から「お風呂時間の見直し」へ ― 清潔ケアと心のケア
現在は週2回の訪問入浴を利用していますが、これからの季節に向けて、「自宅でも無理のない範囲で、毎日シャワーで汗を流せる環境を整えたい」と考えるようになりました。
入浴や清潔ケアの時間は、身体を清潔に保つだけでなく、気持ちを落ち着かせる大切な生活習慣のひとつです。安全面や介助の負担を考えながら、在宅介護でも続けやすい 安全な入浴方法・住環境の工夫 を、少しずつ調べて検討しているところです。
連休は、母と「きれいで楽しい時間」を過ごす予定
連休は、母を美容院へ連れて行き、髪を整えたあと、一緒にフェイスパックをしたり、ネイルをつけたりしながら、ゆったりドラマを観る時間を過ごす予定です。
「きれいになること」「誰かに手をかけてもらう時間」は、気持ちを前向きにしてくれる大切なケアのひとつ。特別な外出や旅行でなくても、日常の中に小さな楽しみをつくり、心が少し弾む時間を共有すること――
その積み重ねが、在宅介護の日常をやさしく支えてくれているように感じます。
介護と自分の人生 ― 両方を大切にしていくために
私自身の課題として、しばらく更新できていなかったホームページのリニューアルにも向き合っています。コンテンツ制作の仕事をしていながら、自分のサイトだけが後回しになっていたことに気づき、「これからの働き方も含めて、少し整理しよう」と感じるようになりました。
介護と自分の人生のバランスを見つめ直すことは、わがままではなく、介護を続けるためのエネルギー補給。
自分自身の時間を整えることも、今の私にとって大切なケアの一部だと感じています。
おわりに ― 母と過ごせる“今”を、ていねいに抱きしめて
在宅介護の中には、不安や迷い、葛藤が生まれる瞬間もあります。
それでも、母と笑い合える時間があること、同じ空間で日常を重ねられることは、かけがえのない喜びです。
これからも、母と過ごす“今この時間”を慈しみながら、私たちらしい在宅介護の形を続けていきたいと思います。
よくある質問(FAQ)
Q1. 在宅介護で「できなくなったこと」が増えると不安になります。どう考えれば良いのでしょうか?
A. できなくなったことに目が向いてしまうのは、介護者として自然な気持ちだと思います。
私自身も同じように戸惑うことがありますが、「今できていること」「今日できた小さな一歩」に目を向けるようになってから、心が少し軽くなりました。完璧でなくても、穏やかに過ごせる時間があることを大切にしています。
Q2. デイサービスを利用する際、最初は不安でしたか?
A. はい、不安はありました。以前、別の施設を短期間でやめてしまった経験があったからです。
しかし、交換ノートや送迎時の報告で様子を共有していただき、徐々に安心して預けられるようになりました。今は、母が楽しそうに帰ってくる姿を見て、「利用してよかった」と感じています。
Q3. 訪問リハビリはどんな変化につながりましたか?
A. 劇的な変化ではありませんが、「少し動きやすくなった」「体の使い方に前向きになった」など、小さな積み重ねを感じています。認知面の変化はあっても、体の元気が保たれていることは、母にとっても私にとっても、前向きに過ごす力になっています。
Q4. 入浴やシャワーの回数について、どのように考えていますか?
A. 清潔ケアは、身体のためだけでなく、気持ちを整える時間でもあると感じています。訪問入浴に加えて、無理のない範囲でシャワーを取り入れられないか検討中です。安全面と介護負担のバランスを考えながら、家庭環境に合った方法を探すことが大切だと感じています。
Q5. 介護を続けながら「自分の時間」を持つことに罪悪感はありませんか?
A. 以前はありましたが、今は「自分の時間は、介護を続けるためのエネルギー補給」だと考えるようになりました。
少し休んだり、仕事や趣味に向き合うことで、また穏やかな気持ちで母と向き合えるようになります。無理をしすぎないことも、大切なケアの一部だと感じています。

