在宅介護でも「家の湯船に入りたい」と言われて
そろそろ、また訪問入浴を再開しようかな。
そんなことを考えていた矢先、母がぽつりと言いました。
「やっぱり、家の湯船に浸かりたいのよね」
シャワー用車椅子で、我が家のお風呂に入れるようになってからしばらく経ちます。
毎日さっぱりできるのはありがたいけれど、
“湯船に浸かる”という感覚は、やはり特別なのだと思います。
そのひと言を聞いて、「どうにかできないだろうか」
そんな気持ちがむくむくと湧いてきました。
家の湯船に入るために、調べ続けた日々
とはいえ、無理はできません。
転倒や事故のリスクは絶対に避けたい。
そこで、在宅介護用のお風呂グッズを片っ端から調べました。
すると、「これなら、もしかしたら…」と思えるものに出会いました。
見つけたのは、この2つ
- 湯船に取り付ける 浴槽用手すり
- 浴槽の中に置く 浴槽内チェア

肩までしっかり浸かる、というわけにはいきませんが、私が一緒に入れば、どうにかなるかもしれない。
正直、少し不安もあります。
でも、それ以上に「やってみよう」と思える気持ちのほうが大きくなりました。
介護用品を調べるたびに感じるのですが、
日本のモノづくりの繊細さと安全への配慮には、本当に頭が下がります。
来週には届く予定です。
小さな期待を胸に、まずはチャレンジしてみようと思います。
我が家のお風呂環境と、現実的な判断
幸い、我が家のお風呂にはもともと 2か所の手すり がついています。
これに新しいサポートグッズが加われば、「もしかしたら、いけるかもしれない」
いや、「きっと、できる」そんな前向きな気持ちになっています。
もちろん、無理はしません。
母の様子を見ながら、少しずつ、慎重に。
病院に5時間半…その日の疲労感
今日は、母の病院の日でした。
朝9時に家を出て、戻ってきたのは14時半。
5時間半の病院滞在は、さすがに堪えます。
母も私も、もうクタクタ。
帰りに息子のお店でランチでも、と思っていましたが、時間的にも体力的にも厳しく、断念しました。
結局、病院の横のテラスで、病院併設のセブンイレブンで買ったサンドイッチとお稲荷さんで軽く済ませることに。
それでも、外で風に当たりながら食べた食事は、少しだけ気持ちを和らげてくれました。
家に帰るなり、二人そろって昼寝。何も考えず眠れる時間が、ありがたかったです。
「家のお風呂に入れる」という当たり前
改めて思います。
家の湯船に入れるという日常は、立って、歩けて、体を動かせてこそ成り立つこと。
当たり前だったことが、こんなにも尊く、ありがたいものだったのだと、在宅介護をするようになって、何度も気づかされます。
だからこそ、「入りたい」という母の気持ちを、できる範囲で叶えたい。
同時に、私自身が怪我をしないことも、同じくらい大切。
無理をしない。
でも、諦めない。
そんなバランスを探しながら、また一つ、我が家の介護のチャレンジが始まります。

