レスパイトケアって何?

レスパイトケアとは、在宅介護や育児の担い手が一時的に休息をとれるよう、介護される側を一時的に受け入れるサービスです。英語の「respite(休息)」に由来し、介護者の心身の負担軽減やリフレッシュを目的とします。 

目次

レスパイトケアの主な内容と目的

  • 介護者の休息とリフレッシュ: 介護から一時的に離れることで、精神的・肉体的な疲労を和らげ、趣味や旅行などの自分の時間を持てるようにします。
  • 介護の継続を可能にする: 介護者が心身ともに健康を保つことで、長期的な介護生活を続けられるように支援します。
  • 虐待やネグレクトの防止: 介護者の孤立や疲労からくる虐待やネグレクトを防ぐという重要な役割も担っています。
  • 利用者へのメリット: 介護される側にとっても、普段と違う環境で過ごしたり、他の人との関わりを持ったりすることで気分転換になり、主体的に介護を受けられるという利点があります。 

具体的なサービス例

  • デイサービス: 日中に施設で過ごしてもらうサービス。
  • ショートステイ: 宿泊して施設で過ごしてもらうサービス。
  • 訪問看護・訪問介護: 訪問してケアの一部を代替してもらうサービス。
  • レスパイト入院: 医療的な管理が必要な場合、病院で短期間預かってもらうサービス。
  • 地域の子ども向けサービス: フリースクールなど、子どもへのレスパイトケアも含まれることがあります。 

利用する際の注意点

  • 予約: ショートステイなどの多くのサービスでは、事前の予約が必要です。
  • 環境の変化: 利用者によっては、環境の変化で混乱したり食欲が落ちたりする可能性もあるため、事前の見学や相談が重要です。
  • ケアプラン: 介護保険サービスを利用する場合は、ケアマネージャーに相談し、ケアプランに位置づける必要があります。 

介護者がレスパイトケアを利用するケース

介護者の皆さんに向けて、ケアマネージャーから教えていただいた、レスパイトケアを使った方がいい5つのケースをご紹介します。「問題」「利用前の気持ち」「利用後の気持ち」の3段構成で整理しました。

1. 介護の疲労とストレスが限界に達している場合

介護が長引くと体も心も疲れ果て、「休みたいけど休めない」という状態になり、孤独感や不安に押しつぶされそうになった。

利用前の気持ち
「このまま続けていけるのか不安」「誰にも相談できずに辛い」と感じ、精神的に追い詰められてしまうことが多いです。

利用後の気持ち
レスパイトケアで一時的に介護から離れ、自分の時間をじっくり考えたとき、「やっと息がついた」「気持ちが軽くなった」と心からほっとし、また頑張ろうという活力が湧いてきます。

2.急な病気や冠婚葬祭などで介護ができない場合

突然の事情で介護ができなくなり、「誰かに見ていてもらわないと困る」「家が心配で落ち着かない」というプレッシャーを感じる。

利用前の気持ち
「どうしよう」「このだと介護が途絶えてしまう」と焦り、不安でいっぱいになります。

利用後の気持ち
レスパイトケアをお願いすることで、「少しでも安心できる」「自分の用事に集中できて助かった」と安心感が得られます。

3.仕事や趣味、社会活動を続けたい場合

介護に専念することで、自分の生活や社会とのつながりが遮断され、「自分の時間が自由にならない」と悩みつづける状況。

利用前の気持ち
「介護のせいで自分の人生が犠牲になっている」「自分だけ取り残しているようでつらい」と感じがちです。

利用後の気持ち
レスパイトケアがあるからこそ「仕事に集中できる」「趣味や友人と過ごす時間もてて嬉しい」と充実感が生まれます。

4. 要介護者が重度で、介護者も高齢の老老介護の場合

体力低下や健康不安から「このまま続けられるか心配」「自分が倒れたらどうしよう」と不安が募集中です。

利用前の気持ち
の焦りと体力の限界の狭間で、「無理をしている」としながらも休めず落ち着いた気持ち状態です。

利用後の気持ち
レスパイトケアを利用して、「自分も休める時間ありました」「体力的にも精神的にも楽になった」と実感できます。

5. 介護の中でも特に負担が大きい介助(入浴・排泄など)が続く場合

身体的・精神負荷的に大きな援助を一人で担い、「もう限界」と感じる。

利用前の気持ち
罪悪感や疲労感が渦巻き、「誰かに助けてほしい」と思う気持ちが強いけれど、誰にも頼れず孤独になってしまう。

利用後の
専門スタッフに介助を任せられて「全部一人で気持ちを考えなくていいんだ」と安心感を持ち、介護の質も維持しやすくなります。


介護は一時一人で悩むものではありません。 レスパイトケアは介護の心と体を守り、介護生活を続けるための大切な支えとなります。

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