冬の夜間介護で、いちばん気をつけたいのが「転倒」です。
寒さで体がこわばり、暗さで足元が見えにくくなる冬の夜は、ほんの一歩のズレが転倒につながりやすい時間帯でもあります。
特に夜中のトイレ介助や見守りは、介護する側もされる側も眠気があり、反応が遅れがちです。
「いつも通り」の動きが、冬の夜には危険になることも少なくありません。ここでは、私自身の在宅介護の経験をもとに、冬の夜間介護で転倒を防ぐために意識してきた具体的な工夫を整理してご紹介します。
照明の工夫|転倒は「見えない足元」から起こる
夜間の転倒は、足元が見えないことが大きな原因になります。
特に冬は、目が暗さに慣れる前に立ち上がる場面が多く、転倒リスクが高まります。我が家では、寝室からトイレまでの動線に低い位置のナイトライトを設置しました。
まぶしすぎない柔らかい光が、床や段差を自然に照らしてくれます。急にパッと明るくなる照明よりも、
少しずつ視界が開ける光のほうが、ふらつきを防ぐ効果を感じました。
トイレ内にも小さなLEDライトを設置し、床・便座・手すりの位置がひと目で分かるようにしています。
「見える」だけで、動きはかなり安定します。
寒さ対策|冷えは転倒の引き金になる
冬の夜、体が冷えると筋肉がこわばり、立ち上がりや一歩目が不安定になります。
これは転倒につながりやすい、大きな要因です。
就寝前に体を冷やさないことが、転倒予防の第一歩。
厚手のパジャマや、すぐ羽織れる上着を用意しておくと安心です。
私の場合、母が動けていた時は、母の布団は寝る前にしっかり温め、
夜中にトイレへ行くときは、立ち上がる前に一枚羽織ることを習慣にしていました。
「寒いまま動かない」この一手間が、転倒リスクを大きく下げてく気がしています。
立ち上がりと歩行の介助|一番転びやすい瞬間を意識する
夜間介護で転倒が起きやすいのは、立ち上がる瞬間と歩き始めの一歩目です。
介助の際は、いきなり歩かせず、「立つ → 止まる → 歩く」という流れを意識しています。
私は、片手で体を支えながら、もう片方の手で周囲を確認し、無理のない体勢を保つようにしていました。
腰を深く曲げすぎず、膝を軽く使うことで、介護する側のふらつきも防げました。
夜間ほど、介助者自身の姿勢も転倒予防につながります。
環境整備|夜間の転倒は「物」が原因になることも多い
冬の夜間は、床に置かれた物が見えにくくなります。
わずかな段差や物でも、転倒の原因になります。
我が家では、寝室からトイレまでの動線を「夜専用の安全ルート」として毎晩確認しています。
- 床に物を置かない
- マットは滑り止め付きにする
- 手すりの位置を定期的に確認する
特別な器具を増やさなくても、「置かない」「片づける」だけで、夜間の安心感は大きく変わりました。
介護の動線を見直すことも大切です

声かけ|転倒を防ぐ「見えない支え」
夜間は、不安や眠気で動きが雑になりがちです。
そんなときこそ、声かけが転倒予防になります。
「ゆっくりでいいよ」
「今、立つよ」
「ここに手すりがあるよ」
こうした声かけで、動作が一つずつ区切られ、慌てた動きによる転倒を防ぐことができました。私自身も、声に出すことで介助のリズムが整い、夜間介護の緊張が和らいだと感じています。
▶︎ 夜間のトイレ介助については、こちらの記事でも詳しく整理しています。

まとめ|冬の夜間介護は「転ばせない準備」が何より大切
冬の夜間介護では、
- 暗さ
- 寒さ
- 眠気
が重なり、転倒リスクが一気に高まります。
照明、寒さ対策、立ち上がりの介助、環境整備、声かけ。
どれも小さな工夫ですが、積み重ねることで大きな事故を防げます。
「転ばない夜」をつくることは、介護される側の安心だけでなく、介護する側の不安を減らすことにもつながります。できるところから少しずつ、無理のない転倒対策を取り入れてみてください。
夜間介護が続いてしんどいときは、介護者自身の体と気持ちを整える視点も大切です。

冬の夜が、少しだけ穏やかな時間になりますように。
在宅介護を続ける中で感じた不安や気づきについては、こちらの記事でもまとめています。

よくある質問(冬の夜間介護と転倒について)
Q1. 冬の夜間介護で、特に転倒しやすいタイミングはいつですか?
A. 一番転倒しやすいのは、布団から立ち上がる瞬間と歩き始めの一歩目です。
寒さで体がこわばり、暗さで足元が見えにくくなるため、冬の夜は体が硬くな理、こわばっているので特に注意が必要です。
Q2. 夜間の転倒を防ぐために、まず見直すべき環境はどこですか?
A. 寝室からトイレまでの動線です。
足元照明の設置、床に物を置かないこと、滑りやすいマットを使わないことだけでも、転倒リスクは大きく下げられます。
Q3. 冬の寒さは転倒にどのような影響がありますか?
A. 体が冷えると筋肉がこわばり、動きが鈍くなります。その結果、立ち上がりや方向転換が不安定になり、転倒につながりやすくなります。
Q4. 夜間トイレ介助のとき、介助者が気をつけるポイントはありますか?
A. いきなり歩かせず、「立つ・止まる・歩く」の順で動作を区切ることが大切です。
介助者自身も無理な姿勢を取らないよう意識すると、安全性が高まります。
Q5. 声かけは本当に転倒予防になりますか?
A. はい。声かけはとても重要です。
「ゆっくりでいいよ」「今から立つよ」と伝えることで、慌てた動きを防ぎ、安心して体を動かせます。
Q6. 毎晩すべての対策を完璧に行う必要がありますか?
A. いいえ。全部やろうとしなくて大丈夫です。
照明をつける、寒さを防ぐなど、できることを一つずつ積み重ねるだけでも、転倒リスクは確実に下がります。

