在宅介護がつらいと感じたときに|介護中でも「できること」を見つけるための実体験

在宅介護の中で前向きに考え直そうとする介護者の気持ちを表したイラスト

在宅介護がつらい、もう限界かもしれない——
そう感じたときに、私自身が救われた考え方と、今日からできた小さな工夫をまとめました。

目次

在宅介護がつらいと感じたとき、まず考えたいこと

在宅介護を続けていると、ある日ふと「自分の人生は、もう介護だけになってしまったのではないか」と感じる瞬間があります。

私自身、母の介護が本格的になった頃、時間も体力も気力も、すべてが介護に吸い取られていくような感覚を覚えました。
外出も減り、人と会う機会も少なくなり、「もう何もできない」「できることなんて残っていない」そんな気持ちになったことがあります。

けれど、振り返ってみると、本当に何もできなかったわけではありませんでした。

介護をしていても「失われないもの」がある

介護が始まると、以前のような生活は確かにできなくなります。
時間の自由は減り、予定は介護中心になり、自分のことは後回しになりがちです。
それでも、「全部を失ったわけではない」ということに、少しずつ気づくようになりました。

・短い時間でもできること
・家の中で完結できること
・気持ちだけは守れること

介護をしていても、形を変えれば続けられることは、意外と残っているのです。

「前と同じように」はできなくてもいい

介護を始めた頃の私は、「以前と同じようにできない自分」をどこかで責めていました。
でも今思うのは、同じである必要はなかったということです。

・以前の半分でもいい
・毎日じゃなくてもいい
・気力がある日だけでいい

できる範囲を小さくしても、それは「できていない」のではなく、「続け方を変えただけ」なのだと思います。

在宅介護中でもできた、ささやかなこと

介護の合間に、私が続けられたことは、決して立派なものではありません。

・文章を書く
・情報を調べる
・同じ立場の人の話を読む
・誰かの体験に「自分だけじゃない」と思う

ほんの小さなことですが、それらは確実に私の気持ちを支えてくれました。
「何かを成し遂げる」ことより、「気持ちが折れない時間を持つ」ことの方が、介護生活ではずっと大切だったと感じています。

介護者が自分を責めなくていい理由

介護をしていると、「もっとできるはず」、「こんなことで疲れてはいけない」そんな思考に陥りやすくなります。
でも、在宅介護は終わりが見えにくい長距離走です。
だからこそ、最初から全力で走り続ける必要はありません。

できない日があってもいい。
何もしない日があってもいい。

介護をしているだけで、もう十分頑張っているそう思ってもいいのだと思います。

介護の負担は、気持ちだけでなく、生活費や将来への不安とも重なります。
実際にかかった介護費用や、我が家で工夫してきた支出の話は、母の介護費はいくら?リアルな支出と生活の工夫 で整理しています。

「できること」を見つける視点を変えてみる

もし今、「もう何もできない」と感じていたら、視点を少しだけ変えてみてください。

・できなくなったこと → 見ない
・今できていること → 小さく拾う

それだけで、気持ちはほんの少し楽になります。

介護の中でできることは、決して大きな成果である必要はありません。
自分の心を守る行動そのものが、立派な“できること”なのだと思います。

まとめ|介護中でも「あなたの人生」は続いている

在宅介護をしていると、自分の人生が止まったように感じることがあります。
けれど、介護の中でも人生は続いていて、形を変えながら、あなた自身はちゃんと生きています。

できることが減ったのではなく、できることの形が変わっただけ。
そう思える日が、いつか必ず来ると、私は信じています。

この記事を読んでくださった方へ

この記事を読んでくださった方へ

介護を続ける中で感じた迷いや、「このままで大丈夫だろうか」という不安は、
こちらのまとめページでも整理しています。

判断に迷ったときや、立ち止まりたくなったときの道しるべとして書いた記事です。

介護の道標|親の老いと向き合い、選択に迷ったときに考えたいこと

よくある質問(FAQ)

Q1. 在宅介護がつらいと感じるのは、甘えなのでしょうか?

いいえ、甘えではありません。
在宅介護は、体力だけでなく気持ちも揺れ動き、長く使い続ける生活です。
つらいと感じるのは、弱さではなく、それだけ真剣に向き合っている証だと思います。
同じような気持ちを抱えている介護者は、とても多いです。

Q2. 介護中に「もう何もできない」と感じたとき、どう考えればいいですか?

まず、一人になって深呼吸してみるのも一つです。「できなくなった」と感じるのは、以前と同じ形でできなくなっただけかもしれません。時間や体力の制限がある中でも、形を変えれば続けられることは残っています。できることの大きさではなく、今の自分に合った形かどうかを大切にし、必要であればケアマネージャーに相談するという選択肢もあります。

Q3. 介護をしながら自分の時間を持つのは、わがままですか?

わがままではありません。介護を続けるためには、介護者自身の気持ちを守る時間が必要です。
短い時間でも、心が少し緩む瞬間があることで、また向き合う力が戻ってきます。

Q4. 何もする気が起きない日があっても大丈夫でしょうか?

大丈夫です。在宅介護は終わりが見えにくく、常に元気でいる方が難しいものです。私も今日は何もする気が起きないと思う日は幾度もありました。何もしない日も、休むという大切なセルフケアの一つです。
「今日は何もしない」と決めてしまうと、何か不意に用事ができた時に逆にストレスが溜まるので、私は決めないで緩く受け止めています。したくない時は無理をしないでできる範囲でやる形が多いです。

Q5. 介護中でも「自分の人生」を大切にしていいのでしょうか?

もちろんです。介護の中でも、あなたの人生は止まっていません。
形を変えながら続いています。自分の気持ちを大切にすることは、介護を軽く見ることではなく、長く続けるための土台になるものだと感じています。

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90代の母を在宅介護する筆者

いとう よしみ

90代・要介護4の母を自宅で介護しながら、実体験をもとに
「無理をしない在宅介護の工夫」を記録・発信しています。

介護の現場で本当に役立った
介護保険サービスの使い方、在宅介護に便利なグッズ、
生活を少し楽に整える工夫を、体験ベースでわかりやすくまとめています。

同じ立場の家族介護者が、
「自分だけじゃない」と感じ、
少しでも気持ちを軽くできるような情報を大切にしています。

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