準備万端だったけど…在宅介護の入浴は甘くなかった
昨日、待ちに待ったお風呂グッズが届きました。
浴槽につける手すりと、浴槽の中に置く椅子。
「これなら、家の湯船に入れるかもしれない」
そう思えるくらい、見た目もしっかりしていて、日本の介護用品の工夫に改めて感心しました。
母も「楽しみね」と嬉しそう。
私自身も、訪問入浴ではなく、家のお風呂に入れたら…という思いがありました。
準備は万端。
あとは、やってみるだけ。
この時点では、まさかあんな展開になるとは思っていませんでした。
家の湯船はやっぱり最高。でも…
湯船に浸かった瞬間、母の表情が一気にゆるみました。
「やっぱり家のお風呂は最高ね」
「気持ちいいわぁ」
何度もそう言いながら、ニコニコ。
肩まで浸かることはできませんでしたが、それでも十分に温まっている様子でした。
私も一緒に入り、声をかけながら様子を確認。
この時はまだ、
「やってよかった」
「意外といけるかも」
そんな前向きな気持ちでいっぱいでした。の時でした。
立てない。足が上がらない。想定外の壁
「じゃあ、そろそろ出ようか」
そう声をかけ、定位置に母を立たせました。
台の上にも乗れた。
ここまでは想定通り。
ところが、浴槽の縁をまたごうとした瞬間、
足が、どうしても上がらない。
何度やってもダメ。
力を入れても、バランスが取れない。
湯船の中で、二人してオロオロ。
気づけば、湯気で息も上がり、
少しずつのぼせてきました。
「これは…想定してなかった」
本当に困りました。
渾身の力で、なんとか脱出
最終的に取った方法は、母の両足を浴槽の縁にかけ、私が後ろから上半身を持ち上げるという方法。
本当に、渾身の力でした。
ようやく湯船から出せた時は、ホッとしたというより、ドッと疲れが出ました。
正直、これは一人では絶対に無理。
もし私がぎっくり腰になったら、母と二人、お風呂で身動きが取れなくなっていたと思います。
笑い話にしていますが、かなり危険でした。
家のお風呂は最高。でも「二人きり」は怖い
その夜は二人して、のぼせ気味(笑)。
「やっぱり二人じゃ危ないね」
「でも、家のお風呂は本当に良かった」
そんな話をしながら休みました。
長湯のせいか、その晩はぐっすり。
母は「まだ家のお風呂に入りたい」と、強く希望しています。
一方で私は、正直とても不安。
できることと、安全なことは別だと、身をもって感じました。
まだ諦めていない。でも慎重に
それでも、完全に諦めたわけではありません。
訪問リハビリの方に相談して、
・介助方法
・必要な人手
・危険ポイント
をきちんと確認しようと思っています。
在宅介護は、「調べた情報」より「実際にやってみた経験」のほうが、何倍も重いと感じます。
今回の経験も、次につなげるための大事な一歩です。
この経験は、退院してすぐの在宅介護で感じた「できそう」と「無理」の境界にもつながっています。
👉 退院直後の在宅介護で見えてきた暮らしの工夫
秋晴れの日の、柿狩り
今日は秋晴れのいい天気。
息子の家の柿が、今年もたくさん実っていました。
キッチンばさみを持って、チョキチョキ柿狩り(笑)。
甘柿でも干し柿が作れると知り、
こちらもチャレンジしてみようと思っています。
在宅介護は、緊張の連続だけれど、こうした季節の時間が、心を少し緩めてくれます。
介護の中で、少し気持ちが軽くなった瞬間については、
👉 介護中に感じた喜びと学び|今日の小さな発見
にまとめています。
おわりに|在宅介護は「できる」と「安全」の間で揺れる
筋力の低下は、入浴や移動といった日常動作にも大きく影響します。
実際、母の筋力低下をはっきりと感じた一週間の出来事は、今回の入浴体験にもつながっていました。
👉 母の筋力低下を、はっきりと感じた一週間|在宅介護で気づいた身体の変化
準備万端でも、現実は想像以上に厳しい。
それを、今回あらためて実感しました。
それでも、母の「家のお風呂に入りたい」という気持ちは、本物でした。
在宅介護は、できるかどうかよりも、安全かどうかを何度も問い直すこと。
今回の経験も、大切な「気づき」として、これからの介護にしっかり生かしていこうと思います。

