発熱した夜に、あらためて気づいたこと
一昨日、ZOOMが終わったあと、なんとなく体が重く、いつもと違う感覚がありました。念のため熱を測ると39度。母にうつしたら大変だという思いが一番に浮かび、すぐに風邪薬を飲み、PCの電源を切って布団に入りました。
介護中は「自分の不調は後回し」になりがちですが、このときばかりは無理をしない判断が必要だと感じました。翌日もほぼ横になって過ごし、夜には熱も下がってひと安心。体を休めることに専念できたのは、母の状態が比較的落ち着いていたからこそだと思います。
「介護者が体調を崩したらどうなるのか」
この問いが、ぼんやりと頭の片隅に残っていました。
深夜2時、突然の「ハイホー」
体調が悪いときほど、介護は容赦なくやってくる
夜中の2時過ぎ、遠くから聞こえた母の「ハイホー!」という声で目が覚めました。慌てて様子を見に行くと、母はベッドから降り、中腰のまま動けずにいました。「足が痛い」と訴えています。
体調が万全でない状態で、咄嗟に母を支えようとしましたが、思うように体が動かず、力も入りません。普段なら何とか対応できることも、熱が残っていると判断力も鈍ります。
介護は待ってくれません。
こちらの体調や都合とは関係なく、補助が必要な場面は突然やってきます。この夜は、その現実を強く突きつけられた時間でした。
昇降座椅子に救われた夜
「これがなかったら…」と思った瞬間
急いで昇降座椅子を運び、母を座面に乗せてスイッチを入れました。ゆっくりと椅子が上がり、無事にベッドへ戻すことができた瞬間、心からホッとしました。
正直に言えば、「これがなかったらどうなっていただろう」と背筋が冷たくなりました。人の体を支えるには限界があります。特に自分の体調が悪いときほど、その限界を思い知らされます。
今使っている昇降座椅子は座面がやや高く、持ち上げる負担が大きいため、より薄型のものに交換することにしました。
介護は気合では続けられません。
道具に頼ることは、決して手抜きではなく、続けるための選択だと改めて感じました。
体調不良のあとの、小さな回復時間
味がしないコーヒー飲んでまた布団へ
一段落してコーヒーを入れましたが、ほとんど味を感じませんでした。栄養ドリンクとビタミン剤を飲み、再び布団に戻ります。体が弱っていると、普段は気にしない小さな違和感も大きく感じられます。
介護中は「多少の無理は当たり前」になりがちですが、体調不良のときほど、休むことへの罪悪感が頭をよぎります。それでも、このときは「今は休むしかない」と自分に言い聞かせました。
母のことを思うからこそ、自分を後回しにしてしまう。
けれど、こうした時間を経て、介護者自身の回復が、結果的に母の安心にもつながるのだと少しずつ理解できるようになりました。
母と楽しむ、ささやかな「おうち飲茶」
翌日、体調が戻り始めた午後。
母と台湾のYouTubeを見ていると、美味しそうな飲茶の映像が流れてきました。
「台湾また行きたいね」と話しながら、今日は冷凍の小籠包、青椒肉絲、きゅうりの甘酢漬け、孫に作った杏仁豆腐の残りで、おうち飲茶の夕食に。
母はとても満足そうで、
その表情を見て、私の心も少し軽くなりました。
わが家の介護の基本は、私の健康
今日は体調もほぼ回復。
ゆっくり眠り、青汁、ビタミン剤、酵素…
家にある「体に良さそうなもの」を、遠慮なく取り入れました。
週明けには病院にも行く予定です。
在宅介護は、介護する人が倒れたら、すべてが止まってしまう。
改めて、強く感じました。
わが家の介護の基本は、私自身の健康。
これなくして、在宅介護は続けられません。少し体を整えながら、またいつもの日常に戻っていこうと思います。
今回の出来事を通して、あらためて感じたのは 介護を続けるためには、介護者自身の体と心を整える時間が欠かせないということでした。
私自身、「少し疲れているかな」と感じる日は、 肩や首を軽く回したり、深呼吸をするだけでも気持ちが落ち着くことがあります。 ほんの5分でも、自分の体に目を向ける時間があると、その後の介護が少し楽になります。
忙しい毎日の中でも取り入れやすい、 5分でできる介護者向けセルフケアを、こちらの記事にまとめています。
「ちゃんと休まなきゃ」と思うほどでもないけれど、 少しだけ自分を労わりたいと感じたときの参考になれば嬉しいです。
👥 介護がつらいと感じたときの心の向き合い方については、
👉 介護者の心と体を守る生活ガイド(実体験から学んだ無理しない続け方)でも詳しく解説しています。
FAQ(よくある質問)
Q1. 在宅介護をしていると、自分の体調管理はどれくらい重要ですか?
A.在宅介護では、介護者の体調がそのまま介護の質や安全に直結します。
家族が体調を崩してしまうと、急な介助や夜間対応ができなくなることもあります。
「自分は後回し」にせず、休む・受診する・無理をしないことも、大切な介護の一部です。
Q2. 介護中に高熱が出た場合、どう対応すればいいですか?
A.まずは無理をせず、早めに休むことが最優先です。
感染症の可能性がある場合は、被介護者への感染を防ぐためにも距離を取り、必要であれば周囲に相談しましょう。「一晩寝れば大丈夫」と我慢せず、早めに医療機関を受診する判断も大切です。
Q3. 体調が悪いときに、夜間の介助が必要になったらどうすればいいですか?
A.介護者が万全でない状態での無理な介助は、転倒や事故につながる危険があります。
昇降座椅子や福祉用具など、身体の負担を減らす道具を使うことは、とても大切です。
「自分の力だけで何とかしよう」と思わず、環境や道具に頼ることも安全な介護につながります。
Q4. 介護者が倒れてしまうと、在宅介護は続けられませんか?
A.介護者が心身ともに限界を迎えてしまうと、在宅介護の継続は難しくなります。
だからこそ、「倒れないためのケア」「疲れを溜めない工夫」が必要です。
短時間でも体を整える習慣を持つことが、結果的に介護を長く続ける支えになります。
Q5. 忙しい介護生活の中でもできるセルフケアはありますか?
A.あります。
5分程度のストレッチや深呼吸など、短時間でできるセルフケアでも十分効果があります。
毎日完璧にやる必要はなく、「今日はこれだけ」と決めて続けることが大切です。
具体的な方法は、別記事で詳しく紹介しています。
Q6. 「わが家の介護の基本は私の健康」という考え方は間違っていませんか?
A.まったく間違っていません。
介護は長期戦になりやすく、介護者の心と体が土台になります。
自分の健康を守ることは、決してわがままではなく、家族を守る行動でもあります。




