介護保険を、ほとんど使っていなかった頃の我が家
昨年まで、我が家にあった介護グッズといえば、車椅子と、お風呂・トイレ・玄関に取り付けた手すりくらいでした。正直に言うと、介護保険を本格的に活用するという発想が、ほとんどなかったのです。
「必要になったら考えればいい」
そんなふうに思っていましたし、制度についても詳しく知ろうとしていませんでした。
けれど、母のケガをきっかけに状況は一変しました。
ケアマネージャーさんと密に連絡を取るようになり、初めて介護保険について本格的に教えていただくことになります。
介護保険には「福祉用具のレンタル」がある
介護保険には「福祉用具貸与(レンタル)」という仕組みがあります。
要支援・要介護の区分によってレンタルできる品目は異なりますが、支給限度額の範囲内で、利用料の 1割・2割・3割の自己負担 で利用できます。
対象となるのは、
- 車椅子
- 歩行器
- ベッドやベッド用手すり
- スロープ など、在宅介護を支えるさまざまな用具です。
指定を受けた福祉用具貸与事業者を通じて、ケアマネージャーさんに相談すると、担当の方が自宅まで来てくれ、必要なものを一緒に選ぶ流れになります。
実際に我が家でレンタルしてみたもの
今回、我が家でレンタルしてみたのは、
- セーフティーアームウォーカー(固定型歩行器)
- 玄関から外に出るためのスロープ
写真の歩行器は、タイヤの付いていないタイプです。
最初は「タイヤ付きの方が便利そう」と思ったのですが、実際に使ってみると、タイヤが先に進んでしまい、母にはとても扱えませんでした。
歩行器は「安全第一」で選ぶことが大切
介護用品は、便利そうに見えても、本人の体力やバランス感覚に合っていないと逆に危険になります。
固定型の歩行器は動きがゆっくりになる分、転倒のリスクが少なく、我が家にはこちらの方が合っていました。
「良さそう」ではなく
「その人に合っているか」
これがとても大切だと、実感しました。
玄関スロープは、正直失敗でした
次に借りたのが、車椅子で外出するための玄関スロープです。
車椅子のまま外に出られたら楽だろうと思い、試してみました。
ところが、これが我が家では大失敗。
玄関の上からコンクリート部分にかけてスロープを設置すると、かなりの傾斜になります。
その先は土の地面で、タイヤが埋まってしまい、動きが取れなくなってしまいました。
冷や汗をかきながら、なんとか戻りましたが、正直かなり怖かったです(笑)

「試してダメなら返却できる」安心感
スロープは次回返却する予定です。
でも、この経験を通して感じたのは、
「試してみて、合わなければ返却できる」というレンタルのありがたさでした。
購入していたら、
- お金も無駄
- 処分にも困る
レンタルなら、合わなければ別の選択肢に切り替えられます。
※追記
その後、レンタルでいろいろなタイプの介護用品を試してきました。
まだ自分で体を支えられるうちは、介護初期に購入した「立ち上がり補助グリップ」がとても重宝しました。
リビングでも、寝室でも、玄関でも使えて、 「少し支えがあれば立てる」時期には、毎日の動作をかなり楽にしてくれたと思います。
中でも、抱き起こしが難しくなってから本当に助かったのが「昇降座椅子」です。
一人ではどうにもならなかった場面で、無理なく対応できたことで、
介護する側の気持ちもずいぶん楽になりました。
👉 在宅介護で本当に助かった昇降座椅子|転倒時に一人で対応できた介護保険レンタル体験
また、転倒や離床の不安が強かった時期には、
センサーマットが“気づける安心”につながりました。
👉 在宅介護で安心を増やしたセンサーマット|母の離床に気づけた介護保険レンタル体験
自分で体を支えられるうちは介護初期に購入した、立ち上がり補助グリップはリビングでも寝室でも玄関でもとても便利でした。
介護グッズ選びは、失敗しながら整えていくもの
介護用品は、一度で正解にたどり着くことの方が少ない気がします。
住環境、本人の状態、介護する側の体力。
条件が少し変わるだけで、合う・合わないも変わってきます。
今回の経験で、「まずは介護保険を使って、試してみる」という考え方が、私の中で大きく変わりました。
介護保険は、困ってから使うものではなく、困らないために使っていい制度 なのだと思います。

