【母の介護】退院後「やっぱり家が一番」と笑顔が戻った日|在宅介護で感じた回復のしるし

退院後の母の回復を祝い、鯛の兜煮を囲む在宅介護中の食卓
目次

退院後、少しずつ戻ってきた“会話”

退院してからしばらく経ち、母のぼんやりした様子が、少しずつ落ち着いてきたように感じています。
「何が食べたい?」と聞けばきちんと答えが返ってくるし、「どこへ行きたい?」と聞くと、少し考えてから「温泉かな」と笑う。

ドラマも一緒に観られるようになり、多少ピントがずれる会話はあっても、ちゃんとやり取りができる。
それだけで、私にとっては大きな進歩でした。
この日も、Prime Videoを一緒に観ながら、何気ない話をする時間がありました。

「やっぱり家は最高」その言葉が嬉しくて

寝ても起きても、母はこう言います。
「やっぱり家は最高ね」
「落ち着くわ〜」

その言葉を何度も口にする母を見て、胸がじんわり温かくなりました。
自分の気持ちを言葉にできるようになったことが、何より嬉しかったのです。

在宅介護をしていると、回復は数字や検査結果だけでは測れないと実感します。
こうした何気ない言葉のやり取りこそが、回復のしるしなのかもしれません。

鯛の兜煮と、思い出が重なった夕食

前日はデイサービスから帰宅後、おやつと軽い食事をとり、「少し横になるわ」と言って休んだ母。

孫たちには竜田揚げを、母には大好物の鯛の兜煮を、ごぼうと一緒に煮ました。
ところが母はぐっすり眠ってしまい、孫たちが帰ったあと、夜10時半頃に起きてきました。

「いい匂いがするわね」そう言って食べた鯛の兜煮を、「これ、絶妙に美味しいわ〜」と大絶賛(笑)

クックパッド様、神。
心から感謝です。

魚の身をほぐしながら思い出した、幼い頃の記憶

鯛の頭の身を、母が食べやすいようにほぐしてお皿の端に寄せながら、ふと思い出しました。
私は子どもの頃、魚を食べるのがとても下手で、いつもお皿の中がぐちゃぐちゃでした。

そんなとき、母は何も言わずに黙って身をほぐし、「ここは骨ないからね」そう言って、食べやすいようにしてくれました。

今、立場が逆になって、同じことをしている自分がいます。
介護の時間は、忘れていた記憶を静かに思い出させてくれるのだと感じます。

愛されて育ったんだな、と。

小さな「できた」が増える毎日

この日の母は調子が良く、自分でトイレに行くことができました。
おむつかぶれも、お湯で洗い、和光堂のシッカロールを使うようになってから、だいぶ落ち着いてきました。

早く良くなるといいな、と願いながら、一つひとつの小さな変化を大切に見守っています。

今日のリクエストは、冷やし中華

暑い一日だったこの日は、母のリクエストで冷やし中華。
「薄焼き卵、これから焼きまーす」

そんな何気ない一言と一緒に、今日も一日が終わります。
在宅介護の毎日は、特別なことばかりではありません。

でも、こうした穏やかな時間の積み重ねが、私にとっては何よりの宝物です。
自分のためにも、今の時間がある。そう感じています。






退院後の母の回復を祝い、鯛の兜煮を囲む在宅介護中の食卓

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90代の母を在宅介護する筆者

いとう よしみ

90代・要介護4の母を自宅で介護しながら、実体験をもとに
「無理をしない在宅介護の工夫」を記録・発信しています。

介護の現場で本当に役立った
介護保険サービスの使い方、在宅介護に便利なグッズ、
生活を少し楽に整える工夫を、体験ベースでわかりやすくまとめています。

同じ立場の家族介護者が、
「自分だけじゃない」と感じ、
少しでも気持ちを軽くできるような情報を大切にしています。

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