自宅介護 火曜の朝 口紅一本で変わる母の表情

火曜日の朝は少し特別。デイサービス前の母の支度

週明け最初のデイサービスの日は、母もどこか気合いが入るようで、今朝も夜明け前からすっと目を覚ましました。まだ外は冷たい空気が残っていますが、母の「今日も頑張るわ」という表情を見ると、私も自然と背筋が伸びます。

朝の身支度と、母の表情が変わる瞬間

温かいタオルで顔を拭き、ゆっくりと準備

母は、あらかじめ準備しておいた洋服にゆっくり袖を通し、私が温めておいたタオルで顔をそっと拭きます。
化粧水を肌にのせ、乳液で包み込むと、冬の乾いた空気でこわばっていた表情が少しずつ柔らかくなっていくようです。

髪を整え、鏡を覗いた母が「今日はいい感じね」と小さくうなずいたその瞬間、私は思わず声をかけました。

「おかあさん、薄く口紅つけてみる？」

「口紅なんて、おかしくない？」
「ぜんぜん。うす〜くつけると、顔がぱっと明るくなるよ。」

少し戸惑いながらも、母は「そう？ じゃあ、うすくね」と笑って口紅を手に取ります。
軽くひと塗りして、ティッシュを噛む仕草まで昔のまま。
その瞬間、母の顔がふわっと華やぎました。

「お母さん、すごくいいよ。」
「そう？ あら、なんだか若返った気がするわね。」

母の表情が明るくなるだけで、部屋全体の空気まで変わるようでした。
口紅一本の力、本当に侮れません。
今朝は会話もしっかりできて、私の心までほぐれていきました。

朝のルーティンと仕事モードへの切り替え

母を見送ったあと、時計を見るともうすぐ10時。今日は10時半には会社へ行かなくてはいけません。

バタバタしながらの“介護と家事と仕事”

片付け、洗濯、愛犬のご飯作り。
お気に入りの音楽を流し、香りのいいコーヒーを淹れて、今こうしてブログを書いています。

「今日もやることがいっぱいだな…」と思いながらも、どこかで「忙しいほうが私にはちょうどいい」と思えるのです。

昨夜は確定申告の準備で…（笑）

昨日は確定申告の書類作りで遅くなり、鏡を覗いたとき「80歳くらいに見えるじゃない！」と自分でびっくりして笑ってしまいました。

でも、忙しさの中にも、こうして小さな“楽しい瞬間”があります。
母の口紅、アイスコーヒーの香り、愛犬の眠そうな目。
そのひとつひとつが、介護生活の中で私をやさしく支えてくれています。

今日もひとつずつ。介護と仕事の両立の中で

さて、そろそろ私自身も身支度して、気持ちだけでも若返って会社へ向かわなくちゃ。
今日も、ひとつひとつ。
介護と仕事の両立に追われながらも、温かい瞬間をこぼさずに過ごしていきたいと思います。