母を自宅でべったり介護するようになって、初めて迎えた一年。
2022年は、まさに試行錯誤の連続でした。
仕事の形を変え、生活リズムを組み替え、「これで合っているのだろうか」と迷いながら進んだ日々。
「高齢者在宅介護」と聞くと、大変そう、つらそう、という印象を持たれがちですが、
私はあえて少し視点を変えて考えてみることにしました。
どんどん自立していく子どもと、少しずつ赤ちゃん返りしていく親。
その対比の中で、在宅介護は「失う時間」ではなく新しく関係を作り直す時間なのかもしれない、そう思うようになったのです。
在宅介護を経験して気付いたこと
食事は「栄養」より「会話」
食事の支度は毎日のこと。
介護食も、離乳食の延長と考えれば特別なものではありません。
母は食べることが大好きで、「今日は何が食べたい?」から会話が始まります。
最近は、何を食べるかよりも一緒に考える時間そのものが大切だと感じています。
忙しい日は配膳サービスを使うこともあります。手を抜くのではなく、続けるための選択だと思うようになりました。
身支度は「できるまで待つ」
着替えや身支度は、子どもが小さい頃と同じ。
できない部分だけ手を貸し、できることは、できるまで待つ。
朝はホットタオルで顔を拭き、鏡をテーブルに置いて、化粧水と乳液。
髪を整えると、母の表情が少し引き締まります。
「今まで当たり前にしていたことを、無理のない形で続ける」それが、在宅介護の基本だと感じています。
入浴は「頑張らない選択」
当初は、自分で介助しながら入浴できると思っていました。でも現実は違いました。
努力ではどうにもならないこともあります。
結果として選んだ訪問入浴。
想像以上に丁寧で、母もストレスなく入浴を楽しめるようになりました。

おむつとトイレは「最適解を探す」
今は本当に便利な紙パンツやポータブルトイレがあります。
昼間は紙パンツ+尿取りパッド、夜はポータブルトイレ。
「これでいい」ではなく、「今の母に合っているか」を基準に、今も試行錯誤を続けています。


環境づくりは介護保険とITの力を借りる
家の中の環境は、介護保険の福祉用具レンタルで大きく整いました。
さらに、Alexa Echoを母の部屋とリビングに設置。
声で操作できることが、母の安心にも、私の負担軽減にもつながっています。

この1年で向き合ったテーマ別の記録
在宅介護を続ける中で、母の体調や気持ちだけでなく、私自身の体調や考え方の変化にも何度も向き合ってきました。同じように在宅介護をしている方が、「今ちょうど悩んでいること」ごとに、体験をまとめた記事がありますので、少しでも参考になれば嬉しいです。
介護者の体調と向き合った記録
→ 新年のご挨拶と、この冬に気づいた「介護者の体調管理」の大切さ

病気と向き合った一週間の記録
→ 大腸カメラ検査から大腸がんの告知まで。母の介護と向き合った一週間の記録

高齢期の「老い」とどう向き合うか
→ 母が92歳になり「老い」を考える― 日常の中で楽しむ工夫

日常の会話と食事でできる認知症予防
→ 母との毎日 ― 認知症予防と食・会話で支える在宅介護の工夫

在宅介護を始めた頃から時間が経ち、 生活リズムや母の状態、私自身の向き合い方も少しずつ変化しています。
特にこの冬は、寒さや夜間対応、昼夜逆転の兆候など、 「在宅介護ならではの困りごと」が改めて浮き彫りになりました。
最近の様子や、 その中で気づいたこと・工夫していることは、 こちらの記事にまとめています。
👉 真冬の在宅介護で起こる小さな困りごとと、昼夜逆転のサイン
当初の手探りの日々と、 今の在宅介護を比べながら読んでいただけたら嬉しいです。
最近の介護の記録
在宅介護を始めてから時間が経ち、母の生活や私自身の気持ちも、少しずつ変化してきました。
最近は、デイサービスに通い始めた母が慣れない環境に戸惑いながらも、一歩ずつ前に進んでいます。
そのときの気持ちや、介護者として感じたことをこちらの記事に書いています。
👉 デイサービスに馴染めない母|人見知り・会話が少ない時の向き合い方と介護者の心のケア
「始めた頃」と「今」を行き来しながら読んでいただけたら嬉しいです。
まとめ
在宅介護で大切なのは、特別なことではなく、呼びかけ、体験、刺激。
「今日もいい一日だった」そう思ってもらえる時間を、どれだけ作れるか。
赤ちゃんの頃、私がしてもらったことの延長を、今度は私が返しているだけなのかもしれません。
これからも身の丈で、あかるく介護を続けていきたいと思います。
在宅介護を続ける中で感じた日々の迷いや気づきは、
こちらのページにまとめています。
▶ 在宅介護の体験と暮らしの記録

